朝焼け3.7

目の届く範囲の、日記みたいな写真を撮っています。

伊勢の旅 二見興玉神社編

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4月下旬、お伊勢参りに行ってきた。お伊勢参り(お蔭詣り)が大ブームとなった江戸時代、旅ができない人の代参として犬や馬もお参りをしたいうから人々の伊勢神宮へ懸ける熱がすごい。群馬からも代参として犬がお詣りに向かったという記録が残っているから驚きだ。


三重へは車で向かった。
この経路を見るだけでも感慨深い。深いというより、とにかく長かったが道幅が広く見通しが良かったので走りやすくて安心した。長野~岐阜間を走っているときには、道の両側に桜並木があってちょうど満開をみることができた。この辺りは桜の名所が多いのか、遠目に桜色の塊がぽつぽつ景色の中に浮んでいたのが印象的。4月下旬に満開。もうこの時点で遠くにきたなぁという気分になっていた。こまめに休憩を入れ7時間ほどで三重までやってきた。

鳥羽の夫婦岩
最初の目的地は二見興玉神社の境内にある夫婦岩。神話で道案内を務めた猿田彦大神を祭神の一柱とすることから「きっかけ・始まり」の加護を受けられるとされている。
この神社自体というかこの一帯が伊勢神宮の鳥居や門としての役割も果たすそうだ。こういう神話とか逸話が好きなので事前学習がはかどる。日光東照宮江戸城の位置関係とか、邪馬台国の場所とかその辺りの話も詳しかないけど大好きだ。決して陰謀論者とかの類ではないです。



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海面から岩が二つ突き出て、その間を注連縄がわたる景色は日本人ならどこかで目にしているはず。僕の頭の中にもしっかりとあのイメージが浮かんでいる。海なし県人なもので、海が見えるだけでも昂ぶってくる。

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こういう立て看板などに書かれている由縁なんかを読むのも好き。引っかかったものはググって補完。

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境内入口付近は人がまばらだったけれど、夫婦岩の所までくるとだいぶ賑わっていた。カメラを持った人も多い。

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遠巻きに夫婦岩。頭の中に浮かんだイメージとそれに一致する景色が目の前にある事には感動した。きっとこの場所から注連縄の間に浮かぶ太陽を望遠で狙ったものが、国民共通認識の夫婦岩写真に近いのだろう。

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水面と風、海の色。結構気に入っている写り。海風が強くて波しぶきが飛んできて、なんとなく顔が潮っぽくなった。

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荒波に漂う一羽の水鳥がいた。群馬では見ない鳥だったから水辺というより海辺の鳥なのかな。獲物を狙い海へと随分長いあいだ潜っていた。写真には写っていないけれど、この写真を見て思い出した。写真は外部記憶装置であると実感。

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昔は浜参宮といって、この二見浦で身を清めてから伊勢神宮へと向かったそうだ。僕たちも先人たちに倣い神宮の前にこの場所からお詣りをはじめたのでした。

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あの海鳥だろうか。海風が気持ちよく、なんとなくこっちも心穏やかだ。二見浦をあとにして伊勢神宮 内宮へと車を走らせた。

プリントを贈ること。眼差しを送ること。

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人を撮ったらその人へ。

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撮った写真を全部プリントってわけにはなかなかいかないけれど、いい笑顔だったりその人の雰囲気ごと写せたような時はプリントしてプレゼント。

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プレゼントは郵送ではなく、手渡しがいい。一枚をみんなで覗き込んで見てくれたり、数枚の写真の繋がりに驚いてくれたり。その手に持った写真を中心に笑い声が聞こえたら最高だと思う。

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写真を見てくれる人の反応を直に見ることができて嬉しいんけれど、ひとつだけ照れるというか気恥ずかしい事がある。どんな事かというと、人が写っている写真は僕がその人を見ている眼差しでもあるわけだから、写真をプレゼントするという事は、どんな風に僕が視線を送っているのか本人に見られてしまうことになるのだ。人を撮るという事は照れくさもあり大切なものなのだと実感する。

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今日の写真は、友人の結婚式の余興製作のひとコマ。みんなで相当数のプリントを持ち寄った。プリントの数が、式を挙げる友人の人柄をよく表している。友人に向けられた眼差しは温かいものばかりだ。

日々を撮る

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今日の予定は回転寿司とスーパーでの買い物。けれど予定はあくまで予定であって、急に公園へ行きたくなる事もある。

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こういう事があるからやっぱりカメラは持って出かけた方がいい。最近、絞って撮る事が多かったけど今日はなるべく開放気味で。何でもかんでも開放で撮るもんじゃないっていうのも分かるけどやっぱり開放気味が好きだ。

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そしていつもは寝かしがちの撮影データも今日は即日現像。きっと明日の現像と今日のものとでは違う写真になるので面白い。ただ今日は何だかいい1日だったので 今日見た景色は今日のうちに写真にしておこうと思ったんだ。

 

神流川 清流と沼と写真

 

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神流川群馬県の南西部を流れる清流。「平成の名水百選」に名を連ねているらしい。水がきれいなのは前から知っていたけど、こんな百選に選ばれているとは知らなかったな。この認定は平成20年に受けたものらしいけど9年経って環境はどうだろう。変わるとしたら良い方へ。そう在りたいですよね。

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神流川渓流域は鮎やヤマメの住処としても知られていて、春先は釣り人の姿がよく見られる。川を覗き込むと、その透明度から泳ぐ魚がよく見える。桜が散って藤の花が咲く頃になると、渓流を下った先の集落の空には鯉が泳いでいる。

 

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もう少し小規模なのかなぁと思っていたけれど、これはいい期待の裏切り方だった。鯉のぼりは川の両端からワイヤーで吊るされている。川幅はそんなに広くないにも関わらず見応えがあった。これは対岸が少し山のようになっているのでその高低差を利用して縦方向にも広がりを持たせていたからかも知れない。その姿は登竜門を登るが如く、清々しい。

 

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写真は3年前に撮ったもの。今は会場の設えが変わっているかもしれないが、今年も鯉のぼりは泳いでいたそうだ。神流の空気はどうだろう、今も澄んでるのだろうか。

 

撮影フィルムはPRO160NS。いつもより色鮮やかに感じた。光の具合なのか、この時の現像に依るものなのか…写真は奥が深い。写真について知らない事が多い分、知っていく過程や発見した瞬間が面白い。レンズ沼やカメラ沼と言われる事があるけれど、沼にハマっていく過程はきっと自分では気づかないんだろうな。きれいな川で水遊びしてたら、足下は沼地で笑顔のまま沈んでいく感じだろうか。それはさぞ楽しいだろうなぁ。きれいな清流にダイブしたら沼だったなんて素敵だ。どんどん写真にハマったらいいですよね。昨日レンズを買ってしまったのでちょっと昂ぶっている。待ち遠しいなぁ。早く撮りに行きたい。

 

 

 


最後に、この神流町は近くに恐竜センターという施設があり、センターの指導の下、化石の発掘体験もできる。自由研究なんかにも良さそうだ。神流町バーベキュー、川遊び、化石発掘とちびっ子が好きそうなものが揃っているので、お近くにお住まいの方は夏のお出掛け候補の片隅に神流町を。

town.kanna.gunma.jp

www.dino-nakasato.org

 

さじ加減

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今年のゴールデンウィークは行きたかった場所にも行けたし、のんびりと家の事も出来て攻守のバランスが取れていたと思う。写真は撮っていたかというと、今回はあまり撮っていない。そんな日もたまにはある。そういう時に撮った写真はあまり好きになれない。そんなの自分のさじ加減だろって事になってしまうけど、さじ加減て大切だと思う。 

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昨日、今日とカメラは置いて近所をぷらぷらしてきた。歩いているとちょっと撮りたいなと思う瞬間が訪れる。そんな時はやっぱりカメラ持ってくれば良かったと思うわけだ。自分でカメラを置いてきたのだから当然なんどけど。そうやって小さじ程度の楽しさを大さじへと盛っている。

 

May the 4th be with you

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遠い昔、遥か彼方の群馬県で、映画『エピソード2/クローンの攻撃』が公開された。

その劇中でR2がブースター(?)から火みたいなものを噴出しながら空を飛んだのだが、若き僕はそのシーンに心を撃ち抜かれた。

「カッコイイ。今までかわいいやつと思っていたR2がカッコイイ。」

映画を鑑賞し終わると感情の昂ぶりに身を任せ、僕は売店で飛行中のR2をモデルにした上の写真に写っているストラップを買った。
しかし、当時はまだ携帯電話を持っていなかったのだがどうしてもR2のストラップを身に着けていたかった僕は通学に使っていたリュックに付けることにした。

高校に進学した後も、大学に進学したあともリュックに付けていた。リュックを買い替えても必ずどこかにR2。途中で「ちょっとイタいな俺」と若き僕はそんな青臭い思いを抱いたりもしたが、バッグの内ポケットなどに取り付け、その後もR2と共に色々な場所に出かけた。

やがて運転免許を取得。僕は車を買い、同時に車の鍵を手にした。R2-D2は車の鍵と一緒にキーホルダーに取り付けることにした。このストラップを買ってから15年が経った。僕の扱いが雑なせいでR2はボロボロになってしまった。ストラップの取り付け金具もだいぶガタが来ていて、いつ切れてもおかしくない。よくもってくれている。

ルークが駆るXウィングにはR2が乗り、その行く末をサポートするわけだが、僕もどこかでそんな二人の関係にあやかりたかったんだと思う。このR2ストラップがあれば、何かしら壁にブチ当たったとしても急旋回、急浮上。上手く突破できるはず。
ストラップは今や僕のお守りとして、まさにR2-D2の役割を果たしてくれている。

花芥

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桜の穴場スポットからの帰り道にあった公民館。思わず車を停め、カメラと外に出る。提灯が吊るされているところ見ると、ここで地域の花見が催される予定なんだろう。しばらく桜を眺めていると近くから子供たちの甲高い声とバーベキューのいい匂いが漂ってきた。誰もいない公民館、姿なき賑わい、満開の桜。ついつい感傷的な雰囲気にぽっかり包まれる。

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おまけにいい具合に雨粒が仕事をしている。

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景色全体から春の切なさを演出されているような感じがした。