お義父さんの還暦岩祝いに包丁を贈ることになった。自ら魚を捌いて酒の肴をこしらえるのが大好きで、包丁研ぎも好きとのこと。加えて還暦の祝いともなれば特別な一振りがいいだろうということで、包丁について調べることになった。
包丁は素材、作り方等の組み合わせでとんでもない種類のものが存在しているらしい。
まず素材で言うと、鋼の種類には青鋼、白鋼、黄鋼などがあって、鋼の中の成分の違いで等級がつけられるようだ。さらに鋼に軟鉄を組み合わせて互いの欠点をカバーするなんて作り方もあるようだ。なんだかコーヒーで言うブレンドに近い考え方だと思った。高級な鋼を使ったからと言ってそれがそのまま最高の包丁になるかと言ったらそうじゃないらしい。鋼の鍛え方も影響するらしく、刀鍛冶と同じ鍛造の仕方を守る工房もあれば、伝統的な技に技術を組み合わせたものまで様々だ。
色々な種類の包丁があるので、色んな包丁ヲタクがいるらしい。切れ味ヲタ、研ぎヲタ、素材(鋼)ヲタ、鍛造ヲタ。写真・カメラ界隈にも通ずる深淵を見た。きっと包丁界隈の人たちも何らかの沼にはまっているのだと思う。凝り性の人ドツボにはまるんだろうな。
1週間くらいかけて包丁メーカーのページを行き来し、ようやくプレゼントする包丁が決まった。長く楽しく使ってくれるといいな。