三月の新潟、日本海。景色が少し霞んで見えるのは風に巻き上げられた波飛沫のせいなんだろうか。群馬だったら、からっ風が砂を巻き上げてもう少し景色が茶色い気がする。
夏になれば海水浴場として賑わうんだろうか。波打ち際をキャッキャするには早過ぎたようだ。
しばらく砂浜を歩いていたら、瓶を見つけた。中に手紙は入っていなかった。手紙入りの瓶に出会う確率はいかほどなんだろう。フィクションの中だけなのか。フィクションに憧れて実際にやっちゃう人もいるだろうから、出会う確率はゼロじゃない。いいなぁ、ロマンがあって。海はロマンがある。海なし県民なもので海にまつわるものへの憧れが強い。
新潟へは、海を見に来たのではない。寿司というロマンを求めてやってきたのだ。天然ブリが今でも口の中で踊っている。いいロマンだった。
ここを後にする時、次は写真を撮りに海にこようと思ったけど、このくらいのスタンスで撮る写真が1番好きなんだよなぁ。