遠い昔、遥か彼方の群馬県で、映画『エピソード2/クローンの攻撃』が公開された。
その劇中でR2がブースター(?)から火みたいなものを噴出しながら空を飛んだのだが、若き僕はそのシーンに心を撃ち抜かれた。
「カッコイイ。今までかわいいやつと思っていたR2がカッコイイ。」
映画を鑑賞し終わると感情の昂ぶりに身を任せ、僕は売店で飛行中のR2をモデルにした上の写真に写っているストラップを買った。
しかし、当時はまだ携帯電話を持っていなかったのだがどうしてもR2のストラップを身に着けていたかった僕は通学に使っていたリュックに付けることにした。
高校に進学した後も、大学に進学したあともリュックに付けていた。リュックを買い替えても必ずどこかにR2。途中で「ちょっとイタいな俺」と若き僕はそんな青臭い思いを抱いたりもしたが、バッグの内ポケットなどに取り付け、その後もR2と共に色々な場所に出かけた。
やがて運転免許を取得。僕は車を買い、同時に車の鍵を手にした。R2-D2は車の鍵と一緒にキーホルダーに取り付けることにした。このストラップを買ってから15年が経った。僕の扱いが雑なせいでR2はボロボロになってしまった。ストラップの取り付け金具もだいぶガタが来ていて、いつ切れてもおかしくない。よくもってくれている。
ルークが駆るXウィングにはR2が乗り、その行く末をサポートするわけだが、僕もどこかでそんな二人の関係にあやかりたかったんだと思う。このR2ストラップがあれば、何かしら壁にブチ当たったとしても急旋回、急浮上。上手く突破できるはず。
ストラップは今や僕のお守りとして、まさにR2-D2の役割を果たしてくれている。