朝焼け3.7

目の届く範囲の、日記みたいな写真を撮っています。

義父と薪ストーブ

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結婚して数年経つと、お義父さんが餅を素手で焼く姿も見慣れた光景になった。

 


登山家が『そこに山があるから』と言うなら、お義父さんは『そこに箸がないから』と言うかも知れない。全然熱くないわけではなく、覚悟とタイミングによっては熱いらしい。時折「あっちー」と笑顔ではしゃいでいるお茶目なオヤジが僕は大好きだ。

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薪ストーブが稼働すると、色んな道具の代わりになる。この時は雪遊びで濡れてしまった息子のジーンズが乾かす乾燥機がわりだ。乾きは早いが少し燻したフレーバー付きになる。息子はこの燻した匂いを「じぃじの家の匂い」と言って嬉しそうなので、洗濯するのが少々わるいような気がしてしまう。

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僕としては乾燥機の代わりよりも、コンロ代わりとしての薪ストーブが好きだ。薪ストーブで調理したものは最高にうまい。個人的には酒粕で鮭を似た粕煮が好きです。うまさの秘訣のほんとの所は分からないけれど、じっくりコトコト火にかけられた鍋を眺めることが美味しさに繋がっているのかも知れない。

 

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残念ながら今回は薪ストーブで餅を素手で焼く写真しかない。料理の写真も撮っておけばよかったなぁと毎回食べてから反省する。食欲には勝てないタイプの人間なのかも知れない。だから僕は料理写真をきちんと撮っておける人を尊敬している。理性で食欲を抑え込める人はきっと人間ができている。

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結婚間もない頃、義実家の居間で緊張している僕に「火ぃ燃してみる?」と声をかけてくれた事があった。『薪ストーブ』という憧れの道具に触れてみたい気持ちもあったけれど、それ以上に緊張&手持無沙汰な僕に、やる事を作ってくれたお義父さんの心意気が温かかった。
なかなか薪に火がつかなくて難しいんだけどとても楽しい。ストーブの火を見ていると肩の力が抜けて、無言でさえ居心地がいい。火を見ながらお義父さんと何てことない話をするのがいつしか楽しみになり、妻の実家にいる時は薪ストーブの前が僕の定位置になった。

 

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今はこちらの方が僕の特等席を奪い取って譲ろうとしない。わかるよ、息子よ。だって楽しいもんな。そして僕は、義実家でもコタツに足突っ込んで勝手にミカンを食べ始めるくらいに馴染みました。息子が飽きるか、寝るかで特等席から離れるのをコタツから虎視眈々と狙っている。そんな寅年年男です。

 

 

お題「うちの自慢スポット」