タンクトップは夏の季語になりうるのだろうか。
子どものお遊戯会の衣装調達のミッションが幼稚園から届いた(急遽)。白のタンクトップをご用意ください、とのこと。まぁしょうがないよ、先生たちいつも一生懸命だし、すごくよく子どもたちを見てくれているから日程的に厳しいけど。よくやってるなぁという事実があるので、すぐに何とか自分たちで手に入れなくてはという思考に切り替わった。
幼稚園の指定は、洋画に出てくるようなムキムキあんちゃんが来てる綿素材っぽいやつを求めている。ヴィン・ディーゼルとかドウェイン・ジョンソンとかが着てそうなやつだ。
量販店に行けばあるだろうと思っていたけど、在庫があるのは下着としてのタンクトップだけだった。ネットショップもちょうどいい型が見つからない。
しょうがないので電話で目星の店を当たる。数件かけると「季節モノなので現在取り扱いがない…」と同じような回答。確かに、冬にタンクトップ姿なのは きんに君くらいだもんな。一般人は夏にしか着ない。そりゃぁ在庫を置かないよなぁ。
こういうハードなミッションこそ、ヴィン・ディーゼルとかドウェイン・ジョンソンの出番だよ。待ったところで二人に頼るすべはないので、僕がひと肌脱ぐしかないのだ。候補の店に片っ端から電話をかける。
タンクトップのこと、こんなに真剣に考えたことなかったなぁ。僕が3年の間にタンクトップについて考える時間を半日足らずで上回ったしまったかもしれない。
その後、ついに見つけたタンクトップ。氷雨の午後、ショッピングモールへとアクセルを踏み込む。タンクトップひとつで、すごくいい仕事をしたような気分になりたかったので、名曲を聴いて悦に入っています。