朝焼け3.7

目の届く範囲の、日記みたいな写真を撮っています。

病床の隣が六尺

溶連菌のおかげで家族そろって大変な目にあった。家族内で何周したんだろう。そんなときも写真を撮っていた。主に、妻がダウンして子どもは元気というタイミングで撮った写真たち。

 

 

 

この時はまだ溶連菌だと分からず『コロナ・インフル陰性、季節性の風邪をお子さんからもらったんでしょう』という感じだった。一般的な風邪と言っても、高熱と咽頭痛がある。妻は寝室で隔離。ゆっくり休んでもらう。

自分と子どもたちの寝具をリビングにもってきて寝床をこしらえたのが上の写真。これはすごいことになった。ママに会えない寂しさを紛らわすため、ゲームやオモチャ、ぬいぐるみ等、大好きなものを所狭しと並べる。これなら寂しさに付け込まれる隙はないかも知れない。ついでに僕の足の踏み場もない。

 

病床六尺という随筆がある。正岡子規が病床で感じたことを綴ったもので、病に伏しながらもなんというか感性が瑞々しいし、世界が広いと感じた。

病床六尺、これが我世界である。しかもこの六尺の病床が余には広過ぎるのである。

妻の養生している寝室よりも、オモチャで埋め尽くされた隣室が六尺の狭さだ。手を伸ばせば好きなモノに手が届く。その狭さが子どもたちにとっては安心の距離感なのかも知れない。

 

 

お昼は子どもたちが好きなオムライスにした。二人ともお代わりしてくれたので、僕は足りなくてカップうどんを食べた。

以前から気になっていたカップ麺をレンジで加熱するやつをやってみた。ふれこみ通り、麺が生めんぽくなってウマさが跳ね上がった。トッピングに、愛情こめて育てた下仁田ネギを刻んで入れたんだけど、かなりいい仕事していた。

2,3口食べたところで息子がやってきて半分以上平らげていった。僕はせんべいバリバリやりながら洗い物に着手した。

 

虎の兄妹も疲れている。

 

夕食用にポトフを作る。息子はスープ類が好きじゃないので、具材メインで。具沢山が苦手でスープ好きな娘にはスープメインで出す。味付けは塩とコンソメ少々。味の調整は塩と胡椒で各自やってもらう。このまま飲むと薄味だけど、これなら妻も食べられる。

 

慣れない生活に寝つきの悪い日が続いた。精神的なものがデカいのかも知れない。無理に寝かせるより娘のペースに合わせる。この日は棚からミリンを持ってきてランタンで照らして遊んだ。

「ポトフは飽きた」息子の言葉を聞くや否や、僕はポトフの鍋にカレールウを入れる。ライフハックならぬライスハック。ミッキーも喜んでいる。

 

バーモント甘口なので、僕は後からチリペッパーをかけた。カレーはちょっと辛いほうが美味いと感じる年になりました。人生、酸いも甘いも…なんてと言うけれど、辛みはなるべくちょっぴりでいいかなぁ。必要悪というか、なんというか。家族の看病なんてまさにそれで、できるだけ大切な人が大変なことになるのはね。でも、そういう機会にならないと普段の「ふつうの日常」の良さに気付かない。人間らしいというかなんというか。

 

やっと寝た。洗濯物を回しながら洗濯物を畳んでいると、何か無限のようなものに触れている気がする。この数日で僕の寝かしつけでも寝てくれるようになった。

 

 

そんなこんなの生活を1週間くらいして妻が復活。その後、みんな元気になって、しばらくして子どもがぶり返して2周目に突入し溶連菌と発覚した。もう溶連菌はお腹いっぱいです。確か前回が5年前くらい。それくらいの頻度でいい。むしろ、もうご遠慮ねがいたい。

家内安全・無病息災