前から気になっていたブロニカのレンズの活用方法。アダプターを2個かませてZ5につけました。フィルムでの撮影は続けるけれど、デジタルでの活路も見出したい。愛着のあるレンズで撮れる機会が増えればいいなぁという気持ち。
使用レンズは下の2つです。
ZENZANON 100mm F2.8
まずは ZENZAON 100mm F2.8。ブロニカでの常用レンズになっています。ブロニカで撮る写真のほとんどはこのレンズです。ブロニカに付いている時は重さなんて気にならないけれど、Z5に着けると「鉄塊」の二文字が脳裏に浮かび腕にズシリと重みを感じます。
この重さ含めて仮想ブロニカだと思っています。
最新のレンズと比べると、ゆるいのかな。コーティングの質も現代と比べると違うものなんでしょうね。光源に向けるとフレアが凄い。このレンズのことを調べると「緩やか・柔らかい描写」という言葉をよく目にする。実際にフィルムで撮っている時もNikkor銘のブロニカ用レンズにくらべて優しい写りのような気がします。
35mm判での100mmはちょっと遠いなぁという感じ。単純にあまり使ったことがない焦点距離だからなのかも知れない。これくらいのレンズでポートレートを撮ってる方も多いから練習すれば使いこなせるかなぁ。どうだろう・・・
正方形にトリミング。これはちょっとブロニカで撮った雰囲気がある。ハイライトのにじみ出る光の様子とか、それっぽい。似て非なるものではあるけれど、いいぞ。
この1枚、中判だったらもっと浮き出るようなボケと描写なんだと思います。あの圧倒的な描写とボケは中判というフォーマットの力なんでしょうね。そこまで再現するなら中判デジタル行くしかない。…行けない。
ZENZANON MC 80mm F2.8 by CARL ZEISS JENA DDR
このレンズ、なんで買ったかと聞かれたら「名前と見た目のカッコよさ」が先にきます。東ドイツ製っていうロマン。ツァイス銘。何それ恰好いいっていう流れで買いました。このレンズ、中身はビオメターというレンズだそうでペンタコンシックスの標準レンズとして有名だそうです(さっき知りました)
なんとなく、澄んでますよね。さっきのZenzanon100mmと被写体も光も違うので何とも言えないけれど、光の透明感みたいなものがきれいに写っている気がします。
写真の流れ的に珈琲豆かと思いきや唐突に小豆。妻が赤飯の下ごしらえをしていました。家族みんな赤飯が好物なんです。特にお祝いがなくても日常的に赤飯が出てくるおめでたい一族です。この小豆の写真、個人的に好き。
80mmという焦点距離を生かすならポートレートもおさえておかないと。
何をしてても、何でどう撮ってもかわいいとしか感じられなくなりました。かわいいけれど、乳児・幼児の予測不能な動きにこのレンズでのマニュアルフォーカスはなかなか厳しい。ブロニカで撮る時の方がピント合わせはやりやすいと思います。
息子はあんちゃんらしくなりました。ブロニカ(6×6)に寄せてトリミング。
いい感じ。100mmと比べると80mmの方が見慣れてる画角(表現あってます?)なのか撮りやすい。
ちょっとグルグルボケみたいな感じにもなるんですね。
息子と、白い牛の写真は正方形トリミングありきで撮りました。ひとつ前の黒い牛はトリミングを想定せずに撮影。
フレア、ゴーストも好みで言えば100mmより80mmに軍配。すっきり澄んだ空気感すきです。
トリミングすべきか迷う。選択肢が増えるというのがメリットであるデジタルだけど、たまに決断力が試される。
ブロニカだったら撮るであろうものたち。よくよく考えてみると、ブロニカで撮った写真て光と陰のバランスがいいなぁ感じるんです。というのも、フィルムでの撮影が大前提だから光の条件で、ある程度 撮れる写真が限られてくる。当然、いい光を狙うのでそういう場面の写真が多い=ブロニカの写真、光がいい感じ。となるのだと思う、自分の場合。
フィルムで撮影するときは、自分が思っている以上に「撮影する/しない」を考えて撮っていなのかもしれない。もちろんフィルム撮影と現像のコストもあるけど、デジタルで撮るときよりも光と陰に気を配れていたみたい。この事が分かっただけでも仮想ブロニカをやった甲斐があったと思う。そして全4日くらいに渡って撮影したけれど、いつも息子が青い服を着ていて青へのこだわりを感じました。
最終的に気持ちの問題みたいな所に行きついたし、ふたを開けてみたら80mmと100mmのレンズをZ5に付けた感想になってしまったけれど、新しい写真の楽しみ方を見つけることができたので良かった。次はNikkor銘のブロニカレンズも試してみます。いい年越しができそうだ。
レビューを覗いてみると個体差も結構あるようですが、僕のは問題なくNikonでブロニカを楽しめています。
今週のお題「買ってよかった2021」
Z5こそ、買ってよかったものなんだよなぁ。