毎朝子どもたちを乗せて幼稚園へと向かう道。この道は長いこと工事が続いていて僕たちにとってお馴染みの光景になっている。そこを通るタイミングで作業員の方たちがラジオ体操をしている。
子どもたちは体操のおっちゃんと呼んで、毎朝のラジオ体操を楽しみにしている。娘はまだ登園の時間がストレスらしくいつも泣き顔だった。だけど体操のおっちゃんの場所が近づいてくると、「今日も体操してるかなぁ」と笑顔で窓の外を覗くようになった。
息子も幼稚園には通い慣れてきたけど、やっぱり朝の登園は気持ちが沈むことがあるようだ。そんな曇った気持ちを晴らしてくれるのが体操のおっちゃん達だ。息子はおっちゃんたちのラジオ体操のジャンプがお気に入りらしい。そのジャンプは足が地面から離れないタイプのジャンプだ。わかる。若干の気だるさを感じつつもラジオ体操の体面を保つジャンプ。習慣中年ジャンプと名付けよう。10人前後のおっちゃん達が一斉に飛ぶ姿(飛んでないけど)は何処となくかわいい。
体操のおっちゃん達に我が家の登園時間は救われている。こどもたちのどんよりした気持ちを明るくしてくれている。おっちゃん達も自分たちのラジオ体操が、幼稚園嫌いの子どもたちを励ましているとは思うまい。
世の中ってたぶんそんな感じて廻っているんだよな。誰かが誰かの支えになってる…とかよく聞くフレーズだけど、あながち間違いじゃない。
僕も何処かで〇〇のおっちゃんて呼ばれて、ほんのちょっぴり誰かを支えていると思うと悪い気はしない。